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「藍…藍!」
「どうなさいました?」
「ちょっと出掛けてくるからね」
「わかりました。何かありましたらすぐに…」
「大丈夫よぉ。まだ戦争は始まってないわ。まだ始まってないのよ」

午前中チラホラと舞っていた雪は午後になって吹雪になった。
雪の新潟とよく言ったモノだが稀にみる大雪だ。
「田中!寝るなよ!?死ぬぞ!」
「了解」
演習で山に入ったが吹雪で前が見えない。
仕方なしにその場に留まる事にした。
全員が疲れた表情をしている、だが実際疲れきっていた。
「寒いなぁ…」
「大野、『雪の進軍』でも歌えよ」
「やだよ。余計寒くなる」
「まるで八甲田山だな」
冗談のつもりだろうが冗談に聞こえない。
いつもはツッコミ役の隊員は銃を抱えたまま座り込んでいる。
「萩原3曹、連隊本管から通信は?」
「吹雪で救助に来れないそうです」
「マジかよ…死んじまうな」
「田中!寝るなって言ってんだろ!!1士!キヲツケ!」
眠くて仕方なかった。
上官にキヲツケと言われたらキヲツケするのが自衛隊だ。しかし、体が全く言うことを効かない。
瞼がくっ付こうするのを必死で防いだが瞼は異常に重かった。
このままではぶん殴られる。
「…か……なか…田中……」
まだ呼んでいる。
「田中龍之介陸士長!」
怒鳴り声で重かった瞼が瞬時に覚醒する。
視線を動かし自分がどこにいるのか思考を巡らせる。
…軽装甲機動車の車内だ
お馴染みのハンドルとフロントガラス、ダッシュボードが目に入り全てを思い出した。


15分前

「よし、積み込み終わり」
「じゃあ行きますか」
「少し休憩しよう。疲れたわ」
「自分は車内にいますから出発するときは言って下さい」
倉田が右手を敬礼するように頭に持っていく。了解の意味だ。
それを確認した田中は軽装甲機動車の車内で今日起きた事を整理しようと思考を巡らせていた。
1、地割れのようなモノに飲み込まれた
2、気が付いたら演習場ではなく『幻想郷』なる世界にいた
3、どうやら幻想郷の住人は妖怪だったり元居た世界とは全く違う
4、しかし神社や巫女など日本文化もある
しかし、不覚にもそこまで考えて突如睡魔に襲われ寝てしまったのだ。


「田中よぉ。疲れたならちゃんと言えよな」
「スイマセン。いつもならこれぐらい屁でもないんですが…何分色々あったんで…」
「田中さん…なんの夢見てたの?随分魘されてたけど」
リグルが覗き込むように言った。
田中の背筋に強烈な悪寒が走る。
思い出したくもない最悪の夢だった。
「……覚えてないなぁ」
「そう」
リグルは残念そうに俯いてしまった。
しかし倉田は気付いているのか何も言わなかった。
「よし、じゃあ行くか。もう日が暮れる」
「了解」
湖畔に爆音を響かせ田中の操る軽装甲機動車、倉田の操る73式大型トラックは一路紅魔館へ向かった。

紅魔館正門前

……
「田中、不寝番についてなんだがな」
「不寝番ですか?いいですよ」
「そうか、だったら早速今日からやってくれ。20時から6時までな」
「復唱!田中陸士長は本日2000(フタマルマルマル)時より0600(マルロクマルマル)時まで正門の警備を行います」
「では、20時まで休憩」
というやりとりを美鈴とリグルが聴いていたが「何のこっちゃ」という表情で見ている。
田中は正門の脇に腰を落とした。
壁にもたれ、マガジンを外した9mm機関けん銃を抱え込むようにしている。
そこへ聞き覚えのある声が聞こえた。
「クラタさん、部屋を用意したわ。休むならそこに行ってちょうだい。そんな所で休んでたら妖怪に襲われるわよ」
いつの間に現れたのか門のすぐ後ろに十六夜咲夜がいた。
「そうですか、わざわざありがとうございます。では、お言葉に甘えて…田中!」
「ハッ!」
「十六夜さん。このトラックには危険物が大量に積んである。出来たら厳重に管理した場所に置いておきたい」
「なら敷地の中に入れればどうです?四方は壁ですし門は美鈴とアナタ達が守っていますから厳重ですよ」
「分かりました。田中、トラックを敷地内へ」
「復唱!トラックを敷地内へ移動させます!!」
腰を落として休んでいた田中だが倉田の命令でトラックに乗り込み、ゆっくりと敷地内へ動かし敷地側の門の脇に2台のトラックを停めた。
「ラブ(軽装甲機動車)はどうしますか?」
「このままでいいだろう。いざという時にM2が使えるのは大きいからな」
確かに軽装甲機動車の銃座にはM2重機関銃が搭載されている。
「荷物は部屋に置いておこう。俺は色々調べるからお前は不寝番まで休んでろ」
「はい、了解しました」
背嚢に入るだけ手荷物を入れナップザックには9mm拳銃と手榴弾を詰めた。
いつ何があるか分からない
倉田が田中に耳打ちをして持って行くよう命令したのだ。
田中もそれは納得出来た。
何があるか分からない上に誰が味方なのかも分からないからだ。
信頼しうる人物かどうか分かるには時間が短すぎる。
とにかく分からないことだらけだ。


紅魔館 端っこの部屋

深い絨毯に足を取られそうになりながらも部屋に着いた。
ベッドが2つある。
官舎のベッドとは比較にならないほど上等のベッドだ。
すぐ脇に荷物を置くと倉田はすぐに出て行った。調べものがあると言っていた。
フカフカのベッドに座り寝転がった。
羽毛の感触など久しく、実家のベッドを思い出し泣きそうになる。
……
「……!……!」
「……」
少し外が騒がしい…
窓から門の方向を見ると使用人だと思われる人(?)がトラックの周りに集まっている。
軽油や弾薬などの危険物が大量に積載されたトラックだ。
田中は9mm機関けん銃を持つと門へと全力で走った。


紅魔館 廊下

調べものをすると言ったがそんな事をするつもりはさらさらない。
自分たちの蓄えた知識の大半はここでは役に立たない上に調べた所で役に立つか
分からないからだ。

長い廊下をいつもの89式小銃を担いで歩く
自分たちの雇い主に会うためだ
…使用人だろうか?
モップを持って廊下を忙しそうに飛んで行く。
ここの使用人は全員背中に透明な羽を生やし廊下や庭を自在に飛行していた。
雇い主のいる部屋を使用人に訊こうとした時だ。
「Freeze…」
首筋にギラギラ光るナイフが見える。
両手を上げ抵抗する意志がない事を伝える。しかしナイフは離れない。
「どこへ行くのかしら?倉田肇3等陸尉殿」
声からして十六夜咲夜だろう。
倉田は一応自衛官でありレンジャー資格も持つ自分が反応出来なかったことに驚いた。
「雇い主へ挨拶しようと思ってな…こっちは降伏しているんだナイフを退けてくれないか?」
首にかかっていた圧力がスッと消えた。
「ご案内します」
そう言うと十六夜咲夜は倉田の左斜め前移動する。
そのまま雇い主…レミリア・スカーレットのいる部屋へと案内された。


……
歩いた距離を測っていたがあまりに長いので途中で諦めた。
ようやく通された部屋は紅と黒で装飾された部屋で、どちらかと言うと悪趣味だ。
蝋燭も紅く、シャンデリアの灯りも紅い。
レミリア・スカーレットは部屋の真ん中に置かれたテーブル(紅)に頬杖をつき
「倉田肇3等陸尉です。門番として雇って頂いた上部屋まで用意してもらい感謝の―」
「ストップ。私レミリア・スカーレット…吸血鬼よ。とりあえず単刀直入に言うけど、アナタ…その装備を狙ってるヤツがいるの」
89式小銃を指差しながら言う。
「ソイツは八雲紫。アナタたちを幻想郷に連れてきて、もう1人に呪いをかけた張本人」
頬杖をついて退屈そうに言う。
「ワタシはアナタたちに味方してあげる。だから八雲紫を倒しなさい」
「…よく分からんのだが、そのヤクモユカリとか言うヤツを倒したら帰れるんだな?」
するとレミリアはニィ…と笑った。
椅子から立ち上がり、音もなく倉田の目の前に立つ。
改めて見るとその背丈の小ささに驚いた。
倉田が180センチを超える長身だとしてもレミリアは小さい。しかしカリスマ性は小隊長の倉田より遙かにありそうだ。チェ・ゲバラのようなカリスマ性に似ているのかも知れない。
「倉田3尉。跪きなさい」
言われて倉田は右足を跪いた。跪かないと殺されそうな気がしたからだ。
レミリアの口角が限界までつり上がった。
「吸血鬼に血を吸われた者は吸血鬼になる」

サクッ

ナイフでリンゴや野菜を切ったような音がした。
首がやけに重く、息が苦しい。
口に鉄の味が広がった途端、視界が赤黒く染まった。
暖かい鮮血がナイフが刺さった箇所から飛び散る。一目で致死量だと分かる。
「このままじゃ死んじゃうわね。どうする?生きたい?」
どうやらさっきの『サクッ』という音は咲夜が投げたナイフが倉田の首筋に刺さったようだ。
血に染まった絨毯に倒れながら倉田はそう思った。
だが、妙に冷静で自分が死ぬ感覚がしない。
「じゃあ…いただきます♪」
視界は完全に赤く染まり耳だけがしっかり聞こえた。
ジュルジュルという液体を啜る音だけだ。
遠のく意識の中、体に別の何かが侵入してくるような感覚に遭遇した瞬間に意識は完全に途切れた。

……
倉田は倒れた時と同じ体勢で倒れていた。
目の前に血まみれのレミリアがいる。
「ふふ、倉田3尉どうかしら?吸血鬼になった気分は」
「…吸血鬼?」
服を倉田の鮮血で真っ赤に染めたレミリアは椅子に腰掛け、またニィ…と笑った

「そう!あなたは吸血鬼。私に使役される吸血鬼。私の従者。私の隷属。完全なる私の従者」
「俺は死んだのか?」
「死んだ。人としては死んだ」
「元の世界に帰してくれるんじゃなかったのか?」
「もちろん。倒せたら外の世界でもどこでも帰して……咲夜、後で修理してね。
…神槍『スピア・ザ・グングニル』」
椅子から立ち上がったレミリアが手にしているのは背丈程もある紅い槍だ。
体を反らせ槍投げのように槍を投げた。
槍は窓をぶち破り外へと飛んでいく。
「さぁ。倉田3尉、敵を駆逐するのよ」
…命令だ
御主人様から命令が下された
「……了解…ボス…」


紅魔館 正門付近

トラックを物珍しげに取り囲む使用人たちは田中が来るのが分かると蜘蛛の子を散らすように四方八方へ飛んでいった。
周りで見ていただけらしく火器に異常はない。
腕時計を見ると19時を少し過ぎたぐらいだった。
少し早いかもしれなかったが不寝番に着く事にした。
トラックから89式小銃を取り出し、実弾を装填したマガジンを差す、もちろんコッキングはしない。
門の外側には紅美鈴がいた。
「こんばんは」
「こんばんは。どうされたんですか?夜は出なくてもいいんじゃ?」
「自分は本日20時から翌6時まで不寝番です」
「不寝番?」
美鈴は怪訝な表情をみせる…しかしそれは田中にそう見えただけで実際は違ったかも知れない。なにしろ太陽は既に沈み完全な闇が訪れていたからだ。
「文字通り、寝ないで番をすることです」
美鈴は紅魔館から見て門の左側にいる、田中は右側にキヲツケで不寝番に着いた。
美鈴は田中の持つ89式小銃に興味があるのかずっと見ているだ。
「田中さん。それは?」
小銃を指差し美鈴が言った。
「89式小銃です」
「それは?何ですか?」
「何?う~ん…」
その時、すぐ近くの茂みが光った。
光は数回瞬き、2つ程光体が田中に向かって飛翔する。
思わず横っ飛びに回避した。
光体は壁に当たり火花を散らした。
「攻撃!?」
小銃を茂みに向ける。
しかし、美鈴は微動だにしない。
「田中さん落ち着いて」
「攻撃だ!!伏せろ!」
「攻撃じゃないですよ。流れ弾ですよ」
戦闘だと思われる光は断続的に続いた。だが、銃声はしない。
「今日はなかなかやるなぁ」
「一体何なんだ…」
「多分、その辺の妖精が弾幕ごっこでもしてるんですよ」
「だ、弾幕?」
「はい、本気を出すと殺し合いになりかねませんからね。だから死なない弾幕で勝負するんです」
光弾は曳光弾のように飛び交い、闇夜に影を移した。
頭から生えた触角、マントのような上着…田中に昼間の記憶が蘇る。
「リグルちゃん?」
見る限りリグルは不利だ。
リグルと相手の光弾の量が違う。
しかし、ギリギリで回避しまるで遊んでいるかのようだ。
「すげぇ…」
色とりどりの弾幕は花火ように見えた。
見とれている場合ではなかった。
リグルは徐々に追い込まれ、四方から迫る弾幕に被弾しそうになる。
相手はよく見えないがリグルと同じぐらいもしくは少し小さい子供らしい。

……
しばらくして弾幕ごっこは終わった。
リグルが被弾したからだ。
幸いこっちに弾が流れて来ることは無く無事終了した。
「めーりーん!みた?アタイってばリグルにかったよ!!」
茂みから飛び出して来たのは少女だった。
闇に目が慣れてきたのか少女の髪が水色とか水色のワンピースを着ているのが分かった。何より目を惹くのはやはり背中の羽根のようなモノだろう。
しかし、この少女の羽根は射命丸や紅魔館の使用人のような羽根ではなく氷のような…いや、氷そのものだ。
「見てたよ。スゴいねチルノ。強くなったじゃない」
「へへ~。もちろんアタイはさいきょーだからね~」
「リグルも中々回避出来てたよ。もう少し落ち着いて回避してたら被弾しなかったかもね」
負けて悔しいのか半泣きになっているリグルを撫でる。
どうやら美鈴はチルノやリグルたちのお姉さん的な位置らしい。
「めーりん…あれだれ?」
チルノが田中を指差す。
「ここの新しい門番さんだよ」
「田中です」
「たなか?…ふ~ん?たなかは、だんまくうてるの?」
挑発的な目をするチルノ。
きっと、リグルに勝利した事でハイになっているのと見知らぬ外来人に一泡吹か
せてやろうという魂胆だろう。
「撃てるよ」
「ほんと!?じゃあだんまくごっこしよう!!」
「ダメ。これは遊びで使うモノじゃないからね」
「だったら、その弾…私に撃ってごらんなさい?」
見知らぬ声が聞こえた。
殺意のこもった悪意満載の声だ。
いつの間に現れたのか門のすぐ10メートル先に傘を差した女がいる。
「藍ってば式のクセに主人の命に背くなんて……あっ、失礼。お初にお目にかかります。八雲紫と申します、よろしく田中龍之介陸士長」
両側の口角を限界まで釣り上げまるで口裂け女のように笑う紫。
気味の悪い笑顔に思わず89式小銃構えた。
初めて会うのに何か既視感のようなもの感じる…気分が激しく悪い…
「アナタにその引き金が引けるかしら?幻想郷を巻き込む全面戦争の引き金が…戦争を起こす勇気があるなら引きなさい…と言いたいけど今日はお預け。だって今日は満月じゃないもの」
持っている傘で夜空を指す。
確かに月は満月には程遠く、弓のような形だ。
「だってぇ満月じゃなかったら力でないんだもぉん……満月になったらまた来るわ。…ふふ、楽しみねぇ」
紫は後ろを向いて帰ろうとしている。
門にいた全員が訳も分からず紫の声を聴いていた。
戦争?満月?
戦争と満月って何が関係あるんだ…
田中がそんな事を考えていると突然頭の真上、ほんの十数センチ上を赤い何かが高速で飛んでいった。
赤い何かは真っ直ぐ紫に向け飛ぶ、ジェット機が飛ぶような音をさせ地面に突き刺さり、紅い破片となり弾けた。
絶対に対応出来ない速さで飛んでいたのに紫は見事、最小限の動きで弾けた破片すらも簡単に避けた。
「ひどいじゃない。不意打ちはルール違反よ」
傘を地面と平行に向けると、突然傘の先から光が溢れ、光弾がミサイルのような
軌道を描きながら音もなく飛翔する。
田中たちのすぐ目の前に着弾し土煙を巻き上げた。
「グングニルとは面白い事をしてくれたわねお嬢さん。満月の夜に逢いましょう。今日はもう眠いから帰るけど次は帰らないわ。帰れと言われても帰らない…いいえ、私に帰れと言える者がいないわね。勝つのは私、私はスキマ妖怪、だから強いの。慢心?してるように見えるかしら?…田中陸士長、楽しませてね」
脳みそに直に伝えるかのように聴こえた。
ズキズキと脳みそが痛む。
「田中!」
倉田が走って来るのが見えた。
手にはやはり89式小銃を持ち着剣までしている。月明かりに銃剣が鈍く光り刺されるような錯覚に陥りそうになった。
「大丈夫か!?何ともないか?」
「大丈夫です」
「…そうか良かった。後で話がある。不寝番が終わったら十六夜さんに頼んでボスの所へ来い」
「ボス?」
「雇い主のレミリアお嬢様の事だ」
「分かりました」
田中が答えると倉田は紅魔館へ帰って行った。
リグルが田中を見ている。
美鈴は眉間に皺を寄せ辺りをキョロキョロしている。紫を探しているんだろう。
「どうした?」
「あのスキマが戦争って言ってたでしょ?大変だよ。田中さん死んじゃうよ」
本気で心配している顔だ。
「まぁなぁ…あんな弾は俺は撃てないし、死ぬかもなぁ」
「…もう誰かが死ぬのは…」
「大丈夫だよ。人間は意外と死なないからな」
リグルの頭をグリグリと撫でる。
ニッと笑っているが内心はどうしたらいいか全く分からない。
絶対に回避出来ない物体を回避するようなヤツだ。この89式小銃や9mm機関けん銃が通用するのか?
美鈴に訊こうかと思ったが既に鼻提灯を出して寝ている。直立不動の体勢でまるで門番をするかの如く寝ている。
チルノは紫が出て来た瞬間にどこかへ行ってしまったし、いるのはリグルだけだ。
「なぁリグルちゃん」
「え?なぁに?」
田中に頭をグリグリ撫で回され目が回っているのかフラフラしている。
「さっきの八雲紫とか言うヤツは強いんだよな?」
「うん、強いよ。幻想郷最強って言ってもいいぐらい」
「そうか」
田中、倉田の自衛官2人ではリグルやチルノと強さは五分五分だろう。いくら武装しているとはいえ弾幕を撃てる、空を飛べるのは大きい、縦横無尽に飛び回る敵を撃ち落とすのは容易ではない。
しかし、レミリアを含め紅魔館の妖怪がバックにいる。
レミリアや咲夜、美鈴がただ者ではないのは会った瞬間に分かった。
戦力的には優位なんじゃないのか?
田中はそう思った。

さて、夜はまだ長い
美鈴は寝ているからリグルと話して暇を潰す。
ポケットからセブンスターを取り出し火を点けた。
火種が蛍のように明滅し、少しだけ廻りを明るくする。
さぁて、何を話そうか
そう考え、息を深く吸い込んだ。
昼間の暑さはどこへ消えたのか涼しい空気が漂い、緩やかに紫煙を流した。
"いい…場所だな。戦争さえ起らなければ…"
そよ風に流れる紫煙を見ながらそう思った。

幻想郷に来て1日目
満月まで残り…13日

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