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俺はごく普通の高校生だった
1ヶ月程前、オロチヒメコと名乗る少女に責任をとるように迫られ、うっかり首を縦に振るまでは…

朝、ヒメコがベッドから俺目掛けて転がり落ちる
ここ3日程それで俺は起こされている
みぞおちにエルボーが食い込むように入り、毎朝死ぬかもしれない思いをしつつ起きている
もちろん今日もだ
みぞおちにエグい衝撃を受け目を覚ました
避ければいい話だが避けるとヒメコが腕から落ちる事になる
それは…可哀想だろ?

「おはよう勇太!」

俺の腹の上に座り笑顔で挨拶するヒメコ
ちくしょう、腹痛いし重いよ

「……おはよう…」
「よし!今日は休みだな!遊びにつれてけ!」

人にエルボーかましといて…
いつか死ぬんじゃないか?俺は

「つれてけってお前今何時だよ」
「5時だ!」
「寝かせろ、7時に起こせ。普通にな」

いくら何でも早すぎる
せっかくの休日だ 多少遅くても誰も文句は言うまい
コイツを除いてはな

「勇太…起きろよぅ……起きないとベッドの下の本を母さんに渡すぞ」

ヒメコは俺のお袋を母さんと呼んでいる
因みに親父は父さんだ
そういや自らの親はお父様とか言ってたな
ってそんな事を説明している場合ではない!
俺の秘蔵っ子達が白日の下(お袋)に晒されるという事は近所に広まり、そこから飛騨の耳に入り、クラスに広まってしまう

「勇太ぁ…私という嫁がいるのにどういう了見だ?」


そう、ヒメコは嫁なんだ
詳しく話すと長くなるから端折るが察してもらいたい

「忘れたとは言わせないからな。私を抱き締めて、よくもあんな恥ずかしいセリフを…」
「わぁぁぁぁ!!ヤメロ!分かったから」

今思い出しても恥ずかしい
よくもまぁ あんな事を言ったもんだよ

ひと月ほど前ヒメコは突然現れた
何でも俺に酷い事をされたらしい
もちろん俺はそんな事をしていない
そして何故かヒメコは俺の家で暮らす事になった
俺が責任を果たすまで傍を離れないとの事だ
そしてしばらくして俺の嫁になった

「分かったよ、どこに行きたい」
「圭織のとこに行きたい」
「圭織?…ああ小野の事か。待ってろ後で訊いてやるから、8時ぐらいになってからな」
「うん、ありがとう勇太」

ヒメコはそう言うと布団越しに俺に抱きついた
俺とヒメコは恋人というより兄妹のように見えるらしい
確かにヒメコの見た目が小学校高学年から中学生ぐらいだから兄妹に見えるのだろう

パタッ

何かが落ちる音がした
いつまでも俺の腹に乗っているヒメコを退け起き上がった
俺の名ばかりの勉強机の後ろから物音がする

「何だ?」

ヒメコは俺の後ろへ回り込み隠れるようにしている
まさか…Gか?

「ヒメコ…蝿叩きを」
「ダメだ、叩いたりしたら地獄だ。"りびんぐ"にブシューってするやつがあった」
「よし、取って来い」

ヒメコはササッと部屋を出て、殺虫剤を取りに行った
俺とG(と思われるモノ)との睨み合いはせいぜい40秒とかそれぐらいだと思う
しかし、俺には5分ぐらいのように思えた

カーテンがゆっくりと揺れる
ガラス戸は開いていない
つまり、そこにヤツが居るわけだ
カーテンの後ろから姿を現したのは…少し大きい蛇だった
淡褐色に銭形の斑点、特徴的な頭
マムシだ

「勇太!ほら、ブシューってするやつ!」
「殺虫剤じや効かない。見ろ、マムシだ」

ヒメコの首がゆっくりと動き蛇の方向見る

「ん?…もしかして」
「どうした?」
「アヤコじゃないのか?」
「アヤコ?」
「妹だ」

また、ヒメコの関係者か
ヒメコの妹が蛇だというのに俺は全く疑問を持たなかった
大体ヒメコ自体が元々蛇なのだから疑いようがない
ヒメコは蛇だった時に俺に恨みを持ち、その恨みを果たす為に人間になってここに来たという訳だ
おそらく意味が分からないだろう…俺も分からんぐらいだ

「姉さん、迎えに来たよ」

マムシが流暢な日本語で話した
どうやらこのマムシはヒメコの言うようにオロチ家の一員らしい
口から1つ親指の爪程の玉を吐き出すと突然眩い光を発した
余りの眩しさに思わず目を瞑った
次に目を開けると玉は発光を止め、元の透明なガラス玉のようになっている

「やっぱりアヤコか」
「久しぶり姉さん。さぁ帰ろう」

目の前のマムシは女の子になっていた
ヒメコより少し大きい身長、バスト…
マンガだとどっかの財閥の娘とかだろう
金髪ウェーブの細い髪が少し動いただけでフワッと揺れた

「帰れる訳無いだろう。私は勘当されたんだぞ」
「お父様が帰って来いって、その…男も一緒に」

オロチアヤコは俺を冷たい目で見る

「何で姉さんはこんな人間にねぇ…蛇にはもっといいのが居るのに」
「勇太は私の全てを知った上で受け入れてくれた」
「だから惚れた。安易!安易過ぎます姉さん。蛇には姉さんを嫁にしたいオスが沢山いるというのに…こんなキミコの毒に二回もやられるような人間に…」

キミコはヒメコの妹だ
ヒメコより更に小さい体にもかかわらず腹ん中は真っ黒、嘘泣きで油断した所を俺は毒を打たれ死にかけた
まぁ、一旦キミコは置いといて
全く話に付いていってない俺はとりあえず質問する事にした
何でまたヒメコを連れ戻しに来たのかという事だ

「なぁ、何でまたヒメコを連れ戻しに来たんだ?」
「お父様の命です。詳しくは知りません」
「ヒメコは勘当されたんだろ?」
「あんな決定…分家のバカが勝手に決めたんです」
「でも、お父様は勇太と暮らして良いって言ったんだ」

オロチアヤコは目を丸くし驚いた
多分その事は聴いていなかったのだろう
オロチアヤコが受けた命令が本当にお父様からなのか怪しくなってきた

「そ、そんなバカな。私はコノエから言われたのに。コノエはお父様から命令されたって」

コノエって誰だ?
察するにオロチ家の関係者みたいだが

「ヒメコ、コノエって誰?」
「昔々からオロチ家に仕えているヤツだ。お父様の側近だな」

なるほど
アヤコはその側近から頼まれて来た訳か
さらにお父様が絡んでいるから半分強制だったんだな
ブツブツと「コノエはお父様から頼まれた、でもお父様は姉さんを連れ戻すつもりは無い」みたいな事を言っている

しばらくして結論が出たのか顔をこちらに向け、裏がありそうな笑顔で言った

「姉さん、今日は一旦帰るね。コノエのヤツを絞めて改めてまた来るから」

多分コノエさんはぶっ殺されるに違いない
俺だったら速攻逃げるだろう

「来る必要ないだろ」
「私は姉さんと暮らしたいの!!」

5時過ぎの我が家に響き渡った
幸いみんな寝ていたらしく誰も俺の部屋に入って来ない
…それより何でヒメコの妹ってシスコンばっかりなんだ
少し前にアヤコが来たのは半分強制と言ったが撤回しよう
ほとんど自らの意志で来てる

「姉さん、一緒に寝ようよ~。こんなヤツと寝るより…ハッ!…まさかコイツともう…」
「ア、アホか!!してねぇよ!」
「フッ…案ずるなアヤコ。勇太は私よりベッドの下にある本のが好きらしい、なぁ勇太?」

そういう事を言うんじゃありません!
勘違いされるでしょ!!

「まぁそれは冗談だが。帰るなら早く帰れ」
「うぅ…絶対連れ戻すから!」

そう言うと瞬間的に光がアヤコを包んだかと思うとアヤコはどこかに消えてしまった
マムシもいなくなっている
どこへ消えたんだろう…
ガラス戸が少し開いていてカーテンが揺れている

「んで、ヒメコよ。どうすんだ?オロチ家に乗り込むか?」
「アヤコがまた来るって言ってたし放っといていい、それにオロチ家は蛇じゃないと行けないし」
「そうか」

だったら行けないな
アヤコが来るまで待つしか無いわけだ

部屋はアヤコが帰ってから何事も無かったかのように静まり返っている
俺はヒメコが来た時のように何だかさっきの事が夢だったように思えた
それにしてもアヤコはヒメコよりスタイルが良かった…うん、良かった
長女であるヒメコがこんななのに次女がああなるとは…

「なんだ…何か言いたそうだな」
「いや、ヒメコとさっきのアヤコは似てないなぁって思ってな」
「う、うるさい!確かにアヤコは髪も綺麗だし、胸も……多少あるし」
「悪かったよ、スマン」

やっぱり気にしてたんだな
俺は気にしてないんだが。ヒメコはヒメコだし
おっと、1つ言わせて貰うが俺は断じてロリコンではない

「でもな、蛇になってしまえばそんなの関係ないんだ」
「はいはい」
「信じてないな?」

ヒメコは俺を疑いの目で見る
それより眠たくて仕方ない
俺は布団へと戻ると潜り込んだ
7時頃に起きてヒメコの相手をするか

「勇太!何をしている!寝るなよ!」
「うるせー、寝かせろ。お前も寝ろ」
「……じゃあ寝る」

そうかそうか
ようやくヒメコにも俺の意志が伝わったか
だよな、早すぎるよな…っておい!何で俺の布団に入って来るんだよ!
ヒメコは横を向いて寝転がっている俺の背中抱き付いた

「…勇太は私と寝たくないか?嫌か?」

嫌ではないけどさ…
そう後ろから抱きつかれたら…不味いだろ
色んな意味で

「ヒメコ…お前何がしたいんだよ」

…………
返事がない
体を捻り後ろを見る
寝息をたてて幸せそうに寝る少女が1人

「何だよ寝てんのか」

寝付きいいなぁ
エロい妄想してた俺が恥ずかしい

まあヒメコのおかげで目がギンギンに冴えてしまった訳だが…
7時まで1時間半以上ある……はぁ…どうするかな?


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